動く
不景気と嘆きながら、周りの環境が変わる事を願っている者は多い。
ニュースを見ていても、「政治が悪いだの仕組みが悪い」だのという批判ばかりの評論家が真に多い。
しかし、南知多のある繁盛店の経営者は、海の中に居る魚を例えに、「今日は水が冷たい、今日は潮が早い」と言って淀みの中にいたら餌にありつく事はできない。自らの体力の減退と共に動きが鈍り、己が他の魚の餌になってしまうのだと言う。
企業経営者も景気が悪かろうが、風が強かろうが、とにかく動いていないと企業は衰退するだけだと言っている。
現在は、無風の中で凧揚げをしているようなもの、大多数の経営者は、「(風が)吹かないね~」と、紐をもってしゃがみこんでいるようなものだと言う。
しかし、無風の中でも少しだけ揚がっている凧があるのもまた事実。
それは、紐をもった経営者が必死に走っているのだそうだ。
だから今、経営者にもっとも必要なものは、元気と気力だと言われる。
また、凧を揚がるように工夫している経営者もいるだろう。
仕事が少ないなら、経営者自身や従業員の教育に費やす時間が出来る。
売上が少ないなら、新商品や新規事業の企画を真剣に考える時間にあてられる。
自社の無駄な経費を真剣に見直す時間ができる。
兎に角、過去の成功にしがみついて風をまっているだけでは、事業は衰退の一途を辿る他はないのは確実である。
商法と商道、変えていかなければならないもの、変えてはいけないものを見極め、動きながら、走りながら考える事が経営者には求められているようだ。