ことばの持つ力

先日、またお得意様から廃業のご連絡をいただきました。
個人経営の八百屋さんなのですが、うちとはもう30年以上のお取引のお客様です。

今年は例年にも増して、廃業、倒産という声を多く聞きます。
理由はどうあれ、終焉を前にした経営者に共通して感じるのは「元気」の無さです。

瀕死の重症を負った人でも明日の事を話している人は助かる確率が多いというのを昔テレビで見た事がありますが、総じてみればその人の気持ち次第で続けるか、諦めてしまうかが決まってしまうのだなと思います。

先日聴いたお話の一つに、「ありがとう」を一日3万回言う人の事を聞きました。
まったく気持ちの伴わない「ありがとう」であっても、会社の状況を見ていると「ありがとう」という言葉には何かしらの力が存在するのだろうと仰っておりました。

発する言葉で状況が好転するなら、その言葉を信じて試してみる価値はありそうです。
しかし、私の知る諦めてしまった経営者はそれを言っても何かと理屈をつけて試しもしないような人でした。

という事は、大切なのは、つきを呼ぶ魔法の言葉よりも前に、人の言う事を聞ける「すなお」さって事になりますね。

2011年 12月 16日掲載
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